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環境への取り組みの
トップランナーへと
推進した16年稲沢市に本社を構え、全国に150店舗を展開、2万人以上の従業員が働いているユニー株式会社(2020年公表数値)。2008年には、総合小売業唯一のエコ・ファースト※1企業に認定されています。
ユニー株式会社を傘下とする㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスのESG※2推進室に在籍する松井さんは16年間、真摯に環境問題に取り組んできました。「おかげさまで、ユニーといえば『環境』というイメージが定着し、エコ・ファースト企業として広く認知されるようになりました」。
その始まりは、松井さんがその当時の環境部に配属された2004年に遡ります。廃棄物を19に徹底分別し、それらを出すとき部署ごとに計量を始めたのです。各部署の数字は、松井さんのもとに集められました。ゴミ量が数字として見える効果は絶大です。それによって分別が進み、廃棄物は大きく削減できたそうです。※1 エコ・ファースト(制度):企業が環境大臣に対し、地球温暖化対策、廃棄物・リサイクル対策など、自らの環境保全に関する取組みを約束し、環境の分野において「先進的、独自的でかつ業界をリードする事業活動」を行っていることを、環境大臣が認定する制度。
※2 ESG:企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用いられる、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の3要素の総称。ユニーでは、主に環境への取り組みや社会貢献活動などを行います。
各部署が計量すると分別したゴミ量を
自動で集計できるシステムを開発されたのは
松井さんご自身。
このシステムは現在ユニーだけでなく
多様な企業で活躍中とのこと。 -
『暮らしの質を高める』
地域の総合スーパー「食品をはじめとする、商品の品質、品ぞろえは断トツ。野菜の等級もA級のみの仕入れです。」と松井さん。『食から地域に住んでいる人たちの暮らしの質を高める。』稲沢市内の店舗では他の地域より若いカップルやお子様連れの家族のお客様が多く、その思いを強くするそうです。
松井さんが働くオフィス
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プライベートブランド商品
(PB)
開発、資源循環、
CO2削減…、
多彩な環境活動を展開ユニーでは、回収資源の牛乳パック100%のトイレットペーパーや、廃油を使ったハンドソープといったPBの開発をはじめ、生ゴミを堆肥化して野菜を育てたり、PB豚の飼料にしたりと、資源循環への取り組みも推進してきました。また、CO2削減のため、早期から植物由来のバイオマスプラスチック製容器包装の採用やレジ袋の有料化を実施してきました。
「スーパーは地域の皆様に支えられています。だから、何よりもお客様からの信用が大切。そのためには環境・社会貢献活動は必須です。同様に今後、企業価値を上げるのも環境や社会への貢献度がカギとなります」ユニーが環境を大切にする企業として成長した背景を、松井さんはこう分析してくれました。稲沢の店舗は他の地域より、
リサイクルボックスの回収量が多いとのこと。
回収資源を原料とした再生製品を
紹介してくれました。 -
環境学習の機会を
子どもたちに中でも松井さんたちが力を注いでいるのが環境教育です。「そもそも稲沢市はじめ東海地方は全国に比べて環境への意識が高い方が多いように感じます。そのうえで、環境学習を通じてさらにもう一歩踏み込んで、持続可能な暮らしを意識していただけるようになるといいと思います。」と松井さん。
これからの未来を担う子どもたちを相手に「エコロお店探検隊」※3などの体験型環境学習会を全店舗で開催したり、小学校や児童館に出向いて出前授業を行ったりしています。また、循環型農業を実践している田んぼや畑での収穫体験も人気です。最近では、高校や大学からの出張講座依頼も増えているとか。「若い人たちは素直です。自分が学んだことを、家族や友達にも話してくれるでしょうし、何より将来に役立ててくれるでしょう。学習会に参加した子が、ユニーの就職試験を受けに来てくれたときは本当に嬉しかったな」と笑顔がこぼれました。
自然や歴史が豊かな稲沢を、ずっと住み続けられるふるさとにしたいから、松井さんたちは持続可能社会をめざすのです。こうした活動が高く評価され、「環境 人づくり企業大賞2014」奨励賞を受賞しました。※3 ユニーがお店で行っている環境への取り組みを楽しく知ることができたり、環境にやさしい買い物を体験したり、いつもとは違うお店のうら側を見ることができるお店探検。
「環境に対する意識が高い子どもたちを
見て
未来は明るいと感じました。」と
松井さん。
㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス ESG推進室
松井淳
1985年、早稲田大学卒業後ユニー株式会社へ入社。
店舗副店長などを経て、2004年より現職へ。
2008年には総合小売業で唯一のエコ・ファースト企業認定など環境面での社会貢献を推進。
食品廃棄物の資源化を図ることで全国初の「再生利用事業計画」の認定を受ける。
また年間5万人の子どもたちに環境教育を実施。
※「㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」の下に、
リテール事業「ユニー㈱」があります。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のための対策をしています。それに伴い、各種学習会や講座、イベントも延期や中止をする場合がございますので実施については以下の連絡先までお問い合わせください。
㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス ESG推進室まで
0587-24-8093