いなざわ

子育てなら、わざわざいなざわ 
保育園編 第3回

子どもも保育士も主体的に行動する保育の現場
下津保育園の例

  • 稲沢市が進める「子ども主体の丁寧な保育」を実践する保育の現場にフォーカス。第3回となる今回は、2名の男性保育士を含む若手職員が活躍する「下津保育園」を訪問しました。稲沢市保育課・田中真由美さんの解説とともに、子どもたちの自己肯定感を育む保育の最前線を紹介します。

  • 子どもの主体性と自己肯定感の相関関係。

    下津保育園があるのはJR稲沢駅から北東へ車で約10分。新しい住宅や高層マンションが建ち、大型スーパーや病院など生活に便利な施設も多いため、人口が増加し活気に満ちたエリアです。とはいえ園の周辺には畑が広がり、住吉神社に隣接する静かでのどかな環境で、子どもたちはすくすく成長しています。下津保育園の特徴は、男女ともに若い保育士も数多く活躍していること。彼ら一人ひとりが子どもの主体性を育む保育を積極的に実践しています。例えば、遊びの時間の工作で、「これを作りましょう」と保育士がゴールを提示して子どもを誘導するのではなく、素材だけを与えて子どもがやりたいこと、作りたいものを自ら考え行動に移すのを待つ。そんな働きかけによって子どもたちが大人の指示を待つのではなく、主体的に行動できるようになり、さらには自分の気持ちや意見を主張できるようになると田中さんは言います。それが、子育てで重要だとされる“自己肯定感”の高まりにもつながることを、現場の保育士も実感しているそうです。

  • ギター演奏とのふれあいから、子どもたちの新たな表現やコミュニケーションが生まれた。

    実際に、下津保育園で子どもたちはどのように過ごしているのでしょうか。広くて開放的な遊戯室や2階のデッキなど、のびのびと季節を感じながら遊べる施設・設備が充実しているほか、近隣にも公園など自然に触れ合える場が多く、保育士たちと一緒に散歩や運動などを思いっきり楽しんでいるようです。また、この園ではギターを得意とする保育士が、ギターを使った音遊びをおこなっています。保育現場で、ピアノではなくギターを用いるメリットの一つが、子どもたちの顔を正面から見ながら演奏し、子どもたちと一緒になって歌って踊れること。この日は天気も良く、2階のデッキに集まった子どもたちに向かって、保育士がギターを弾きながら歌い始めると、それに合わせて子どもたちも活き活きと歌とダンスを始め、嬉しそうに弦のリズムに乗っていました。「多様な楽器に触れることで、子どもたちの興味や行動の幅が広がった」と現場の保育士は言います。遊戯室に置いてあるギターを自由に触ったり、段ボールでギターやドラムを作って子ども同士がセッションするなど、新たな表現やコミュニケーションの場を生み出しているそうです。

  • 保育士自身が主体的に行動できる環境づくり。

    職員同士のチームワークが良く、活気に満ちた雰囲気の下津保育園。「職員同士の良い関係性から生まれるあたたかい雰囲気は、子どもたちにも安心感など良い影響を与える」と現場の保育士は言います。また、男女問わず様々な職員がいることで、子どもたちが多様な大人と関わることのできる環境になっています。職員同士も、お互いの考え方を受け入れ合いながら、話し合いの場をできるだけ多く作り、より良い保育の実践につなげています。市内の近隣エリアにある、民間も含めた他の保育園を見学する機会も設け、保育環境や子どもたちへの働きかけ方を保育士たちが学んでいるそうです。「ほかの人の保育を見ることは、本で学ぶより勉強になるはず。例えば、『この場面で、ああいう声かけをするといいんだ』など、新たに得られる気づきは多いと思います」と、田中さんもその効果を指摘します。
    また、下津保育園の宇佐美園長も「保育士たちには、『子ども主体の丁寧な保育』という共通認識を持ちながら、自由な発想で保育に取り組んでもらっています」と語ります。保育士自身が主体的に行動できる環境が、子どもたちの主体性を育んでいるようです。

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